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December 2019

2019.12.30

◼︎セロトニン ミシェル・ウエルベック 河出書房新社

今年ラストの読書。

 

やっぱりウエルベックって変で面白い。

 

エリートの初老の男が鬱になって引きこもり、昔の彼女や友人たちのことを回想していく・・・。

主人公は農業関係の調査・広報の仕事をしていたという設定と、貴族の末裔である

学生時代の友人はで広大な地所と城を所有し、酪農を行っているけれどうまく行っていない。

友人の属する農業組合と保安部隊が衝突し、その友人はその場で自殺するという事件なども描かれ

恋愛小説かと思いきやフランスの農業事情について延々語られたり、プルーストやトーマス・マンの

小説論が出てきたりウエルベックらしいというか、妙な知識が色々差し挟まれる。

 

主人公は絶望のなかに生きているのだけどなんだかどこか滑稽。

同じように晩年を迎えている私もこれからに何の期待も希望も持っていないので気持ちは何となくわかる。

 

ヴァンダー・グラフ・ジェネレーターの名前が唐突にでてきたのが懐かしかった。

思わずYouTubeで聴いてしまった。

 

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