« ■琥珀のまたたき 小川洋子 講談社 | Main | ■忘れられた巨人 カズオ・イシグロ 早川書房 »

2016.01.14

■サリンジャーと過ごした日々 ジョアナ・ラコフ 柏書房

ついタイトルに惹かれて読んでみたけど、これは何というか、ニューヨークで働く女性の成長記みたいな本。文芸界の「プラダを着た悪魔」みたいなものかしら。実際の体験記だし、プラダを着た・・・みたいな女ボスもいるし。

華やかなファッション雑誌の編集部ではなく、文学界のエージェンシー会社が舞台なので地味だけど、
このエージェントが担当しているのがアメリカで一番ともいえる人気作家サリンジャーなのだ。

著者のジョアナはアシスタントとしてこの会社で働き、少しだけサリンジャーと触れ合う。合ったのは一回のみ。
なので「サリンジャーと過ごした日々」というのは大げさすぎるかもしれない。
彼女の仕事は主にサリンジャーにくるファンレターを読み「残念ながらサリンジャーにはこの手紙を送れません」と送り返すというもの。そういう形で彼女は世界中の人に影響を与えているサリンジャーと過ごしたといえるのかもしれません。
イギリスへ留学して文学を学んだジョアナですが、タイミングがあわず実はサリンジャーを読んだことがなかったため、彼女はファンレターや彼からの電話などによってサリンジャーを知り、最終的には全ての小説を読むことになるのだけど。

エージェンシーの仕事や、同僚達については面白かったけれど、彼女の恋人や家族や友人達の話がもうひとつ邪魔な気もしたし。
なんのために書かれたのか実ははっきりしない本。

|

« ■琥珀のまたたき 小川洋子 講談社 | Main | ■忘れられた巨人 カズオ・イシグロ 早川書房 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« ■琥珀のまたたき 小川洋子 講談社 | Main | ■忘れられた巨人 カズオ・イシグロ 早川書房 »