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2012.12.03

■楽園のカンヴァス 原田マハ 新潮社

とても面白く夢中で読みました。
アンリ・ルソーの作品の真贋をめぐる二人のキュレーターの対決。
ひとりは美しい日本人女性ともうひとりはMOMAのアシスタントキュレーターだ。

その仕掛人は伝説のコレクターといわれるバイラー氏。
彼の持っている「夢をみた」という作品は、闇で購入されたものだけれど、テートギャラリーの館長の鑑定がある。
しかし、MOMAが所蔵する「夢」という作品と寸分たがわない絵で、両方同時にルソーが描いたとは考えられない。だからどちらかが贋作であると。

しかし、真贋を判断するために二人に与えられたのは、ある小説だった。

作中小説と二人のキュレーターの関係が交互に語られていくのだけど、そちらの物語は、ルソーやピカソ、アポリネール、そして「夢」に描かれているモデルヤドヴィガが登場してとても興味深い。

アートには、うさんくささもつきまとうもので。キュレーターの野心、コレクターの独占欲、アートディーラーの奸計などが取り巻き、作品の真贋は? そしてその作品の行方は? 
どんな展開になるかワクワクしながら読みました。

作者は、本当にルソーが好きなんでしょうね。読み終わったら、この何とも不器用なルソーが好きになっていましたよ。

絵と向かいあう。そのためには美術館の監視員が最適、というのがすごいかも。

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