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2010.05.24

□潜水服は蝶の夢を見る

DVD鑑賞
フランスのファッション誌「エル」の編集長が、脳梗塞で全身麻痺となり、左目のまばたきだけでコミュニケーションをとりながら、本を書いた。しかも実話であるという。

話のアウトラインは知っていたので、重くて深刻な感じかしらと思っていたのだけど、とてもよかった。構成と映像が素晴らしく、重苦しさを感じさせない、非常に巧みな作品だと思いました。

編集長ジャン・ドゥーの視点で描かれるという手法で、当初は彼の目とカメラをシンクロさせている。故にジャン・ドゥーの姿は私たちには見えない。 しかし、しゃべれない彼のモノローグは聞こえる。

「死にたい」と願っていたジャン・ドゥーが、ある時「私には「想像力」と「記憶」が残っている」と、気持ちを切り替えた後、現在の彼の姿がわたしたちの前に現れる。

この時点で、観客は彼の知性、ユーモア感覚を実感しているから、ほとんど表情のない現在の彼を受けれることができる。ここら辺りの計算がすごい。いきなり現在の姿を見せられると、おそらく同情だけしか感じられないから。

ジャン・ドゥーを演じた役者さん、父役のマックス・フォン・シドー! ハイジャックで人質になり生還した男性。 男優人がみんな渋くてカッコよろしい。(笑)

それにしても、入院中もお洒落な洋服姿に驚きましたよ。

シュナーベルの作品としては一番よかったなあ。この人の音楽の好みなんか結構好きなんだけど、作品としてはいつもちょっと残念だった。 今回は文句なし。

それにしてもPale Blue Eyesの間奏だけ、使うなんてずるいぞ(笑) それから、なんだかvelvetのそっくりさんみたいな曲がテーマソングでしたが、ウルトラオレンジというフランスのバンドなんだそう。


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