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2009.02.18

■スリーピング・ドール ジェフリー・ディーヴァー

ディーヴァーのライムシリーズ「ウォッチメーカー」に登場したキャサリン・ダンス。キネシクスという手法で犯罪を捜査するカリフォルニア警察の捜査官。キネシクスとは言語行動による 人間嘘発見機と呼ばれる女性。
鑑識で物証による操作を行うライムに、対照的なダンスの捜査が「ウォッチメーカー」でうまく働く。
旦那とは死別したシングルマザーというキャサリンが魅力的。

「スリーピングドール」は、そんなキャサリンを主人公に据えて、新しいシリーズが始まるみたい。ペルというカルトの教祖が脱獄。ペルはコンピュータ会社の社長一家を殺害した罪で服役していたが、獄中で密かにペルの信奉者と連絡をとっていた。カルトの教祖という他人をコントロールする術に長けた人物の行動を、キャサリンは、当時のカルトの信者であった女性との尋問によって導きだそうとする。

いつもいつも思うけど、ディーヴァーってよくもまあ、ここまで話をてんこ盛りにするなあと。シリーズ化する予定だからかもしれないけど、息子と娘、そして両親のこと、CBIの同僚たち、今後このあたりはレギュラーになるのでしょうが、
しかし、この話、たった一週間の物語というのも凄すぎる。スピード早すぎませんか〜。この間に何人死んだよ? そしていつも思うけど、どんでんがえしやりすぎ。

色々、言いたいことはあるけれど、最終的に割とよかったなーと思えたのは、ペルを取り巻く女性達。
スリーピングドールとは、殺された社長一家のなかでただ一人生き残った少女をマスコミが名付けたあだ名。 彼女は事件中寝ていたために発見されず、難を逃れたのだった。現在は身元を隠して生活している。元信者の女性達も同様に別人になって生きている。彼女達は全員、今もなお「スリーピング・ドール」だったのだ。
ラストでは、スリーピング・ドールだった女性達が、目覚めて自分の足で歩き出すであろうことを示唆して終わる。 その辺りがこの小説の読後感をよくしていると思う。
ライムシリーズより、好きになれそう。

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