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2008.01.18

■土曜日 イアン・マキューアン 新潮クレストブック

ロンドンに住む裕福で優秀な脳外科医ヘンリーが体験したある土曜日の出来事。たった一日の中にものすごく密度の濃い物語がありました。

妻は弁護士、娘はもうすぐ詩集を出版する新進詩人。息子は人気ブルースギタリストという、恵まれた幸福な一家。 妻の父も著名な詩人で、娘の出版祝いのために、この日の夜パーティが予定されている。同時にこの日はイラク戦争反対のデモの日でもあった。
早朝、飛行機が煙を上げて飛ぶのを見たヘンリー。ある不安の予兆を感じるというのが物語の始まり。その日は仕事は休みで同僚とスカッシュの約束があり、車で出かけるが、デモのため迂回した道路であるアクシデントが。ストリートギャングの車と事故をおこしてしまうのだ。とりあえずその場をしのぐのだけれど、これが最後に大きなトラブルのもとになるのだった。

たった一日の中に、ヘンリー自身と母、妻、娘、息子、義父の過去から現在までを描いてしまう筆力に圧倒されます。

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