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October 2007

2007.10.28

□世界最速のインディアン

わたしはバイクには興味ありません。だからこの作品もよく知らないで借りたのでした。でもとてもよかった。
なんと、60歳を過ぎたおじいちゃん バート・マローンが、バイクで世界新記録を樹立するお話なのです。(実話)

バートはニュージーランドの郊外で年金生活をおくっている。若い頃からバイクが好きで独自にチューンアップした「インディアン」というバイクで、アメリカのスピードレースに出るのが夢。
狭心症を発症したことで出場を決意する。ここからニュージランンドから船でアメリカへそしてユタ州までのロードムービとなります。
貧乏旅行なのだけど旅の途中で出会う人々とのふれあいが、また面白い。素朴で一途なバートはどんな人にも(男も女も、ゲイも)愛されてしまう魅力がある。ほとんど一日限りの出会いだけにさらっとしてるけど、いい脚本。

そしていよいよ到着したレースが行われるアメリカのユタ州ボンヌヴィルにあるソルトフラットという場所。これが凄い〜。湖(塩湖)が干上がって真っ白な草原がひろがっているんです。 傾斜のないスキー場のようにも見える。この景色を見るだけでも価値があると思う。

最後にテロップがでるまで、実話だと知らないで見ていたのでしたが、バートじいちゃん、頑張れといつの間にか応援しながら見ていました。

バートの地元ニュージーランドの人々の描き方もよかった。隣に住む男の子トムとの友情もあたたかい。


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2007.10.25

■秘められた貌  R.B・パーカー 早川書房

パラダイス署署長ジェッシー・ストーンシリーズは最初の2作を読んで以来、ひさびさ。サニー・ランドルシリーズは未読だけど、この二人が誌上共演。ハリウッドスターシステムみたいだね。

パラダイスで起こった有名TVキャスター殺人事件。そこへジェッシーの前妻ジェンのレイプ事件が起こりジェシーはサニーにジェンの護衛を依頼する・・・。
ジェシー、ジェン、サニーの妙な三角関係が興味深い。好きだけれど一緒にいられない。相性はぴったりなのに好き以上になれないとかね。パーカーってともかく本筋以上にこういう男女関係に力が入るから。(笑) ま、本筋に全く無関係なわけではないのですが。

ほかにもパラダイス署の署員たちが、いい味だしています。


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2007.10.19

■讃歌  篠田節子

久々に篠田さんの本を読みました。彼女得意の「音楽もの」。

天才少女バイオリニストは、留学先での事故の後遺症で長らく隠遁生活を続けいていた。しかしあるきっかけによりヴィオラ奏者に転向。施設や教会などでボランティで演奏活動を続け、人々に癒しを届けている。
あるTVプロダクションのディレクターが偶然この演奏を聴き、感動し、ドキュメンタリー番組として放送されるやいなや大反響。一躍時の人となる・・・。

テレビでドラマティックな半生が紹介され、話題になったクラシック音楽家とえば、フジコ・ヘミングが思いだされるけど。

それにしても篠田さんはストーリテリングがうまくて、二転三転するストーリーに思わず一気読みしてしまった。主人公のとらえどころのないようでいて、したたかなキャラクター。マスコミの反応のベタさ(持ち上げるかと思えばいきなりバッシング)もお約束。

人を感動させる芸術は、技術か、それとも情緒なのか。


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2007.10.16

□リトル・ミス・サンシャイン

確かアラン・アーキンがアカデミー賞助演男優賞をとったのだっけ。家族のロードムービーというのはちょっと変わっているかもしれない。

家族のメンバーはかなりクセがあるキャラクター。じーちゃんは、老人ホームを追い出されたかなり過激な人物。父はなんだかあやしげな「9段階プログラム」というサクセスプログラムを考案しているけど、本人はサクセスできてない、やたらポジティブ人間。そして息子は飛行士になりたいと誓いをたてて、半年以上もしゃべらない。娘はまだ10歳くらいで、子供ミスコン「ミス・リトルサンシャイン」に出場。母だけは、まだ普通に見えるのだけど、実は彼女の兄も問題を抱えている。プルースト研究の第一人者なのだけど、ゲイで同僚に彼氏をとられたうえ、業績も追い越され自殺未遂のあげく妹のところに引き取られているのだ。
この6人が娘のコンテストのために、カリフォルニアまで車で出発するのだけど、車の故障はじめさまざまなトラブルの連続。ついにはじいちゃんまでが! 果たしてコンテストに参加できるのか、そして彼女は優勝するのか・・・。

しかしミスコンのグロテスクさがよ〜くわかりますよ。出てくる少女たちはなんていうか、異形って感じがする。
でも最後の娘のダンスシーンはちょっと、涙もので、しかも笑えました。
かなーりバラバラの家族だったけど、ちょっぴり絆が深まっていく。100%のハッピーではないけれど、ほわんと「よかった」と思える映画でした。


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2007.10.12

■鏡の影 佐藤亜紀

ふう。いくつか佐藤さんの作品を読んでいますが、これが一番好きですね。
佐藤亜紀のなんともいえない「すっとぼけた」感じが、最大限に出ていて、満足しました。 「ミノタウロス」も読んだんですけど、やぱり、このくらい「すっとぼけ」感がないと、ちとつらかったのでした。

中世のドイツあたりを舞台に、異端審問、錬金術などなどが出てきますが、楽しい、とうか、フフフ・・・と全編通して含み笑いをしてしまう。 

「ファウスト」を思わせるストーリーで、世界の真実を追求する主人公のヨハネスは妙におたおたしていて、へなちょこぶりが好ましい。悪魔(もしくは天使?)シュピーゲルグランツの天衣無縫ぷりにはニヤニヤしてしまうし、ヨハネスを追い回す騎士フィヒテンガウアーのストレートな阿呆さがたまらんし・・・。ほかの登場人物がなんとも味わい深いです。(笑)  

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2007.10.10

□ラブソングができるまで

GWに見逃してしまったのを、ようやく鑑賞。

いやー。楽しい! 思っていた通り好きだよこれ。  

80年代に人気グループだったPOPというバンドのメンバー、アレックス(ヒュー・グラント)だが、現在は「あの人は今」状態。同窓会や、遊園地のイベント出演でなんとかやっている。そこへ当代きっての歌姫コーラからご指名で作曲依頼が! 起死回生のチャンスと、飛びつくのだけれども、作詞でつまづく。そこへソフィー(ドリュー・バリモア)が現れて・・・。
ストーリーは「出会いー好きになるートラブルー再会ーハッピーエンド」というラブコメディの定石をしっかり踏まえてるので、後は、どんだけ小技を効かせるか。これがうまいんだなー。
冒頭からいきなりPOPのプロモーションビデオが流れるんだけど、当時の雰囲気をうまく出していて最高に楽しい。
ヒュー・グラントもドリュー・バリモアも特にファンではないのですが、ともかくハマってるわ〜。特にヒューグラントの歌、踊り(笑)、ピアノもなかなか見物。

そして二人の縁結び役となる歌姫コーラもよい。エロティックな衣裳に身を包みながら、仏教にはまっているという不思議な女子。でも意外と純粋でロマンチストという、この役を演じたヘイリーなんとかって新人らしいのですが、好演です。

アダム・アンツVSビリー・アイドルのボクシングとか・・・!(落ちぶれたアイドル対抗。勝ったほうが歌える)そういう名前の反応する人にはぜひおすすめ。

レンタルDVDには特典がなかった。 なんかNG集とか、そういうのが見たい映画でありました。(笑) DVD買おうかなあ。


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2007.10.03

■回転木馬 柴田よしき 

15年前に失踪した夫の行方を追う私立探偵、唯の物語。
うーん。だから?  全体に非常にまどろっこしくて、あまり面白く感じませんでした。

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2007.10.01

■町長選挙 奥田英朗

伊良部シリーズ第3弾。

もうこれで打ち止めでしょうね〜? 
4編中3編が実在の人物をあきらかにモデルにしていて、リアルタイムで読んでいれば、それはそれで面白かったかもしれないけど、今更感が強いね。 

表題作の町長選挙は、反対に伊良部は不要だったかもしれない。2派に分かれて対立する田舎町の選挙。その2派に翻弄される都会生まれの役所勤務の青年。彼が主人公でも十分いける話です。 

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