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2007.07.09

□ストロベリーショートケイクス

素晴らしくよかった。
都会に暮らす20代の女の子たちの日常を描いた作品として秀逸。いやー、20年(もっとか?)前の自分を重ね合わせてしまいました。その頃見ていたら、号泣していたかもです。20年前と変わらない状況? というより女性にとって普遍的なテーマなのかも。

デリヘルで電話番をする里子、その店でデリヘル嬢として働く秋代、イラストレーターの塔子、そのルームメイト(田舎の幼なじみ?)でOLのちひろ。

ストーリーは結構淡々と進行する。というかストーリーといえるようなものはなく、それぞれの日常風景を描いていく。日常生活にぼそっとつぶやく彼女たちの会話がものすごくリアリティがあります。
セックスシーンやヌードシーンも多いのだけどものすごく自然で、女性監督が撮っているのかと思っていましたら、違いました。原作は魚喃 キリコの漫画、脚本は女性というあたりがこのリアリティにつながっているのでしょうか。


イラストレータの塔子が描き上げた絵を、アルバイトっぽい編集部の女の子がとりにきて「結構いいですね〜」 という。塔子は彼女が帰ったあとに「結構・・・ね」とぼそり。 あげくのはてにその子が作品を紛失してしまい編集長から「チャチャッと書き直してくれる」と軽く頼まれる・・・。うわあ、たまらないよね。彼女は身を削るようにして描いている。拒食症で、食べては吐くを繰り返す彼女。

デリヘルの秋代。彼女はスーツ姿の巻き髪OL風で下着はセクシー系というスタイルで仕事をしているのだけど、ものすごくクール。棺桶のベッドに寝て、お金をため高層マンションを買って、老後は飛び降り自殺すると決意している。というのも片思いの彼がいてかなわぬ恋とあきらめているから。彼は秋代のことを女性として意識してない。だから彼女は眼鏡をかけ、髪はひっつめ、色気のないTシャツ、ジーンズという姿で実家から野菜を送ってきたと口実を作って彼と会う。切ない切ない思いを秘めて。


里子を池脇千鶴が、秋代は中村優子という女優さんがやってます。イラストレータ塔子役の女優さんも素晴らしい。OL役の子もまあぴったり。これほど絶妙なキャストはないんじゃないですか。みんな恐ろしくハマっています。
(あとで調べたら塔子役は原作者の魚喃 キリコさんだそうで!! 驚き。ものすごい存在感だよ。)

こんな彼女たちに幸せは訪れるのでしょうか・・・。 最後がまたいいんだよー。
4人を抱きしめたい気持ちになります。

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