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July 2007

2007.07.30

□クリムト

マルコヴィッチのクリムトということで、かなり楽しみにしていました。もっと正統的な伝記物かと思っていたら、クリムトが死の間際に見た、生涯の夢って感じに仕立ててありました。当時のウィーンといえば、フロイトも同時代人だし。夢診断みたいだったという気もする。
制作シーンはそれほどないのだけど、クリムトの特徴である金箔貼りの作業が見られて嬉しかった。そして金箔が舞い上がるシーンもとても美しい。

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2007.07.26

■アーサー王物語 V

なんやかんや文句を言いつつ、読み進めてきましたが、ついに最終巻となりました。

鉄壁の団結を誇る(読んでみるとそうでもなかったけど)アーサー王と円卓の騎士たちが争うことになり、ついに王国は瓦解してしまうのです!
ことの起こりはやっぱりラーンスロットと王妃グゥイネヴィアの不倫。聖杯探求の旅で反省していたはずなのに、結局は元のさやにおさまっちゃった。元からラーンスロットのことをよく思っていないアーサー王の息子モードレッドが罠をしかけ、まんまと王妃のいる部屋から出て行くところを取り押さえられそうになる。ラーンスロットは逃げたけれど、王妃は捕まり、火あぶりにされそうになるの。いったんは逃げたラーンスロットも、それを知って、王妃を助けに行く。しかし、その際、アーサー王の甥にあたり、ラーンスロットのことをとても慕っていた兄弟を殺してしまうんだわ。これに怒り狂ったのが、ふたりの兄であるガウェイン。アーサー王はガウェインにいわれてしぶしぶラーンスロットと戦うことにしました。
何しろ、ラーンスロットは「最高の騎士」といわれ、人気も高いので、円卓の騎士たちはラーンスロット派とアーサー+ガウェイン組に分かれてしまう。だけど、実はラーンスロットもアーサー王もお互い尊敬しあっているから、本音はあんまり戦いたくないんだよね。んで、ろう城戦術をとったあげく、グゥネヴィアもアーサーの元に帰すことにし、とりあえず和睦。そうしているうちに、モードレッドはアーサーがいない間にクーデターを企て、アーサー+ガウェインはキャメロットに戻り、モードレッド一派と戦う。壮絶な戦いで円卓の騎士たちはほとんど死んでしまう。ガウェインも死ぬけれど、その時アーサーを助けてくれるようにラーンスロットに遺言を残す。
アーサーとモードレッドは戦い、モードレッドは死に、アーサーも瀕死の重傷を負い「アヴァロン」の地へ小舟で旅立つのであります。 一方、ラーンスロットはガウェインの遺言でキャメロットに助っ人にやってくるが、戦いはすでに終わり、アーサーも死に、グゥネヴィアは尼になっている。そして妃も亡くなり、ラーンスロットは弔いのために食を断ち、彼もこの世を去る・・・・・。  
ああ、無情。完。

アーサー王伝説は色々な物語りがあって、フランスでまず広まった話のようです。
なので、わたしが小学生の頃に読んだ「アーサー王物語」とは、また違うし、感銘を受けた「ガウェインの結婚」エピソードも入っていない。トリスタン&イゾルでの物語も中途半端だったし。

当時の人々の心情が現代から考えるともうひとつ理解しがたかったりするので随所に「はあ?」ってとこも多いのですが(^^;) まあ、とにかく読んじゃいました。
全巻ビアズリーの挿絵がふんだんに使われているので、それだけでも価値がありましたね。


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2007.07.20

□舞妓haaaan

えー見ました。
阿部サダヲ、ハイテンションすぎです。(^^;) 

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2007.07.12

■ハル、ハル、ハル 古川日出男 河出書房新社

うーん、古川日出男はどこへいくつもりなのか?
 大大傑作「ベルカ吠えないのか」以降、なんだかもうひとつ。

先日ファンタジーっぽい「僕たちは歩かない」を読んだけど、今度は打って変わって激しい。

3つの短編集で表題作「ハル、ハル、ハル」他 「スローモーション」「8ドッグズ」の2作。
なんだか実験小説の趣です。
それでもまだ「ハル、ハル、ハル」と「スローモーション」は途中までわりと面白いんだけど、
「8ドッグズ」は、どう読んでいいのかわかりませぬ。

とにかく、数字へのこだわりは以前からすごかったような気がするけど、8ドッグズ=八犬伝だよ(^^;)のは病的な感じがしました。ちょっと躁状態です。 友人に躁鬱病の人がいて、その人の「躁」状態の時に話していると、言葉があふれながら壊れて行く感じなんです。 そのことを思い起こさせた。

古川氏自身、2005年11月で新しい階梯に入ったそうです。と本人の後書きコメントがあります。「生きている文章」と書いていますが、うーん、本当に生きているかなあ。

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2007.07.11

■アーサー王物語 IV

なんだかんだいいながら4巻までやってきました。
今回は前回とはまた趣がかわりテーマは聖杯探求の物語となります。よってものすごくキリスト教色がつよい。

聖杯は「純潔な人間にしか見えない」ことになっておりまして、ラーンスロット卿の息子であるガラハッドが中心となってきます。
アーサー王の王妃グィネヴィアひとすじのはずのラーンスロットに息子がいるのは、魔法でエレインという女性をグィネヴィア王妃と思いこまされ、一夜を共にしてしまったから。エレインはこの時ガラハッドを身ごもるわけです。ガラハッドが生まれたあと、一度だけエレインがキャメロットに来たことがあり、この時もグィネヴィアと間違えてエレインの部屋で夜を過ごしてしまう。(笑)そのことがグィネヴィアにばれて、ラーンスロットは恥ずかしさのあまり記憶喪失になり何年か放浪の旅にでてしまうというエピソードがあるのですが。(この辺とにかく笑える)

で、いつの間にガラハッドは成長して(少なくとも15〜6年は経ってるよね)立派な騎士になり、聖杯探求に出かけるのです。というかアーサー王配下の円卓の騎士たちが全員でかけるのですが、純潔な人間しか見つけられないというのがポイント。 いくら強くて、最高の騎士といわれていてもラーンスロットは王妃と不倫関係だし、人は殺しているから資格が無いそうなのです。 他の騎士などはもっと無理なのです。

ガラハッドは無事聖杯を手にするのだけど、幸せに包まれ天に上る・・・と
世俗の生はすべて「はかない」のだそうです。
なんだかなあ。

そしてラーンスロットはアーサー王の宮廷に戻るのです。

つづく・・・

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2007.07.09

□ストロベリーショートケイクス

素晴らしくよかった。
都会に暮らす20代の女の子たちの日常を描いた作品として秀逸。いやー、20年(もっとか?)前の自分を重ね合わせてしまいました。その頃見ていたら、号泣していたかもです。20年前と変わらない状況? というより女性にとって普遍的なテーマなのかも。

デリヘルで電話番をする里子、その店でデリヘル嬢として働く秋代、イラストレーターの塔子、そのルームメイト(田舎の幼なじみ?)でOLのちひろ。

ストーリーは結構淡々と進行する。というかストーリーといえるようなものはなく、それぞれの日常風景を描いていく。日常生活にぼそっとつぶやく彼女たちの会話がものすごくリアリティがあります。
セックスシーンやヌードシーンも多いのだけどものすごく自然で、女性監督が撮っているのかと思っていましたら、違いました。原作は魚喃 キリコの漫画、脚本は女性というあたりがこのリアリティにつながっているのでしょうか。


イラストレータの塔子が描き上げた絵を、アルバイトっぽい編集部の女の子がとりにきて「結構いいですね〜」 という。塔子は彼女が帰ったあとに「結構・・・ね」とぼそり。 あげくのはてにその子が作品を紛失してしまい編集長から「チャチャッと書き直してくれる」と軽く頼まれる・・・。うわあ、たまらないよね。彼女は身を削るようにして描いている。拒食症で、食べては吐くを繰り返す彼女。

デリヘルの秋代。彼女はスーツ姿の巻き髪OL風で下着はセクシー系というスタイルで仕事をしているのだけど、ものすごくクール。棺桶のベッドに寝て、お金をため高層マンションを買って、老後は飛び降り自殺すると決意している。というのも片思いの彼がいてかなわぬ恋とあきらめているから。彼は秋代のことを女性として意識してない。だから彼女は眼鏡をかけ、髪はひっつめ、色気のないTシャツ、ジーンズという姿で実家から野菜を送ってきたと口実を作って彼と会う。切ない切ない思いを秘めて。


里子を池脇千鶴が、秋代は中村優子という女優さんがやってます。イラストレータ塔子役の女優さんも素晴らしい。OL役の子もまあぴったり。これほど絶妙なキャストはないんじゃないですか。みんな恐ろしくハマっています。
(あとで調べたら塔子役は原作者の魚喃 キリコさんだそうで!! 驚き。ものすごい存在感だよ。)

こんな彼女たちに幸せは訪れるのでしょうか・・・。 最後がまたいいんだよー。
4人を抱きしめたい気持ちになります。

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2007.07.04

■ローマ人の物語 スペシャルガイドブック 新潮社

「ローマ人の物語」完結記念ブックって感じでしょうか。 ビジュアルたっぷりのダイジェスト版です。ローマの遺跡や彫刻、美術館紹介、塩野さんのインタビューなど盛りだくさんで楽しめましたです。

そういえば、この本読者プレゼントがあるんですよ。全15巻にちなんで15種類。
1ローマのマーク入りTシャツ黒 2赤 3ローマ式単位の物差し 4ローマ兵のフィギュア 5復刻コイン 6皇帝の顔写真入り定規 7ローマ人紙人形 8特製ノート 9ハドリアヌス防壁のティータオル 10ハドリアヌス別邸の模型ポスター 11マルクスアウレリウスのプリント付きエコバッグ 12帝政期のローマ模型ポスター 13古代ローマ地図14ローマガイド写真 15著者サイン入りローマ人の物語第15巻

なんか11番が妙に気になる。(^_^;哲人皇帝の顔のついたエコバッグって。 

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2007.07.03

□プレステージ

賛否両論のトリックですが、原作ですでに「ええええ〜!?」体験済みだったので、とりあえずあの原作を、クリストファー・ノーランがどう料理するのかと興味があったのです。
これは結構うまくいってたのでは? 原作の現代パートはいらんなあと思っていたのだけど、その部分がばっさり切ってあって二人の奇術師の対決に照準を合わせていました。さすがノーラン監督。原作の日記が交互に出てくるのをこうやったか。導入部分とラストとのつなげかた、うまかったですね。

ボウイがテスラ役だったとは、意外でした。さすがにちょっと老けたよな・・・。
スカーレット・ヨハンセンは、ミスキャストでした。と、思う。
これは単に趣味の問題だけどボーデン役のクリスチャン・ベールの顔がどうも好きになれない。

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2007.07.02

□LOFT

ストーリーはちょっと??? って感じですが、全編中谷美紀がきれいなので、それだけで楽しめました。
黒沢清監督の映画の登場人物は、ぼそぼそしゃべりにリアリティあって感心します。

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