« ■砂漠の船 篠田節子 双葉社 | Main | ■鏡の中は日曜日?殊能 将之 講談社ノベルス »

2005.05.20

■魂萌え! 桐野夏生 毎日新聞社

還暦を前に、突然夫に先立たれた敏子。専業主婦で、おとなしい彼女は途方にくれるが、娘と息子は頼れそうもない。しかも葬式の後、夫に愛人がいたことが発覚し・・・。

これはすごい作品ですね。桐野さんの新境地です。ごくごく平凡な日常。犯罪も殺人も鬼畜な人間(笑)も出てこない。でも、このちょっと世間知らずな敏子が家庭以外の世界と向き合い、独り立ちしていく過程には、本当にはらはらさせられ、目が離せないのです。
それにしても歳をとったら、もっと「枯れる」かと思っていたけど、全然そうじゃないのね。食欲も性欲も物欲も消滅しないんだ。煩悩がいっぱい。
わたしの老後は「ふろ婆さん」に近いかなあと・・・・・。

|

« ■砂漠の船 篠田節子 双葉社 | Main | ■鏡の中は日曜日?殊能 将之 講談社ノベルス »