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2005.04.21

■博士の愛した数式 小川洋子 新潮社

今さらながらなんですが、ようやく図書館で借りることができました。
あちこちで話題になった本なので、大体のストーリーも知っていましたが、読んでよかった〜。 
非常に品のある小説ですね。
記憶が80分しか続かない老年の元数学博士と家政婦さん。そしてその息子ルートの交流の物語。
一行目から引き込まれました。家政婦さんの一人称で語られるのだけど、うまいなあ。博士の状況や数字への愛情が日常のささいな描写で積み重ねられ、諄々と染み入ってくるのです。
義姉との関係もさりげなく。この抑え加減に品を感じます。
そして阪神と江夏豊のエピソードのからめ方もうますぎる〜。脱帽。
月並みな表現ですが、そっと箱にしまっておきたい、宝物のようなお話しでした。

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