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2005.03.03

□ライフ・イズ・コメディー 〜ピーター・セラーズの愛し方〜

ここんとこ伝記映画が大流行です。でもそれが俳優の伝記だとしたら・・・。しかもそれが100種類くらい顔をがあったんじゃないかと思われるピーター・セラーズなら? 

そう、こんな愛し方があったんですねー。どなたにもおすすめという映画ではないけれど、わたしは大好きでした。この愛し方が好きです。

何しろわたしの生涯フェイバリット映画のひとつである「博士の異常な愛情」のピーター・セラーズです。「チャンス」もよかったなあ。演じるのはジェフリー・ラッシュ。(じつはわたくしこの方のファンでもあります)ジェフリー・ラッシュもアカデミー賞主演男優賞を獲った「シャイン」から「パイレーツ・オブ・カリビアン」のバルボッサ船長、「クイルズ」のサド侯爵まで幅広い役を演じる俳優でまさに適役。キューブリックにひとりで4役(当初は4役の予定だった)演じろといわれたピーターより、さらに過酷なひとり6役をこなしちゃってます。(ピーター、父、母、先妻、キューブリック監督、エドワーズ監督。しかもピーター本にが何役にも化けてるわけで・・・)ちゃんとその人役の俳優さんがいるんですが、途中で入れ替わり、心情を告白するんですが、このスイッチがうまい。

50年代にラジオ番組の芸人だったピーターが映画に進出し、ピンクパンサーのクルーゾー警部として人気者になりながらも、4度の結婚を繰り返し、満たされることのなかった生涯を描いています。「僕は自分自身なんてない。空っぽの容器だ」という言葉が印象的です。これは何人でもなかった「チャンス」(事実上の遺作)の主人公チャンスに重なっていくのです。ラストで氷上を歩いて空を飛ぶシーンと重なりあってジーンときちゃいます。

全体に当時の風俗の再現ぶりが素晴らしいです。タイトルからして70年代ピンクパンサー風のアニメーションでわくわく。占い師に「B・E」(本当はブレーク・エドワーズ監督)と一緒ならあなたは幸せになれると吹き込まれて、いきなり「ブリット・エクランド」に夢中になるところは笑いが止まりませんでした。
当時の音楽の使い方も最高です〜。もちろん「何かいいことないか小猫ちゃん」も聴けます。
ジェフリー・ラッシュ以外の俳優もよいです。それぞれのそっくりぶりも楽しい。ソフィア・ローレン、ブリット・エクランド、キューブリック、ブレーク・エドワーズ、デヴィッド・ニーヴェン。そっくりかどうかわかんないけど、占い師(怪しさが最高です)、先妻もよかった。(エミリー・ワトソン、彼女を可愛いとはじめて思った)

ああ、何かもう、久々に好きな映画なので、書きたいことが満載でまとまらないよ〜。オフィシアルHPもすごく凝ってて楽しい!!

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