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2004.12.20

■炎に消えた名画 チャールズ・ウィルフォード 扶桑社ミステリ

批評家さんというのはよく自分で作品を作るわけでもないのに、作品についてどうたらこうたら言う資格はない、なんて批判されたりして大変だと思うけど、やっぱり評論というのは一種の芸だよねと思う。モダンアートの生ける伝説ドゥビエリュー氏のインタビューの機会を交換条件に、作品を盗んでくるように持ちかけられた新進の評論家が選んだ道は・・。
ドゥビエリューの人物像、作品論にかなりの部分が費やされているけど、考えようによっては作品だけでは価値があるのかないのかわからない、つまり「評論」がなければ評価されにくいモダンアートを皮肉っているようにも思える。描かれない作品が一番の傑作なのだということなのか・・・。同時に評論家の自己完結っぷりも嘲っている。なんか妙に哲学っぽい小説でした。

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