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2004.05.13

□Elephant

コロンバイン高校銃乱射事件を扱った映画で、タイトルの意味は「盲人象を撫でる」の故事によるそうだ。
ただ淡々と映される高校のある一日。カメラは数人の高校生の姿を後ろにぴったりと寄り添って映し出す。長い廊下で、食堂で、すれ違い、おしゃべりするいつもの日常。それぞれの視線から何度か同じシーンが映される。廊下でカメラ好きの少年が友人を撮影するシーンは印象的だ。
犯人の二人の生徒の動機はあきらかにされない。一人はいじめにあっているという描写はされるが他の生徒の日常に埋没したように提示されるだけ。ヒトラーの映像やシューティングゲームに興じる姿もまた淡々としている。
犯人のひとりがジョン・キューザック似のあどけないともいえる少年であったり、冒頭に出てくる偶然生き残った少年ジョンが金髪サラサラの美少年って、監督の趣味なのかと思ったとこもあったけど。
高校生達はオーディションで選ばれた素人で、本名と役名が一致している。台詞なども即興で作られたらしい。これは彼らを描いたドキュメンタリーでもあるのかもしれない。

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