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March 2004

2004.03.31

■パイロットフィッシュ 大崎善生 角川書店

エロ雑誌の編集をしている山崎の元に19年ぶりにかつての恋人由希子から電話がかかってくる。彼らの出会い、別れのエピソードや現在の編集部での出来事などが交互に語られる。

きれいな小説だと思った。何もかもがきちんと整合するように構築されている。昔のエピソードに出てきた何気ない登場人物や、言葉が最期にはおさまるところにおさまるように出来ている。出来ていて心地よいんだけど、実をいうと、そういう点が何だかとても物足りない気がする。

テーマはとても素敵だ。一度会った人とは「別れる」ことはできない。それを記憶していることによって、影響を受け続けているからだと。この辺りの感覚はよくわかるんだけど。学生時代の若気の至りで吐いた言葉の数々が、その後の自分に帰ってくる・・というは非常に共感いたします。

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2004.03.30

■ジュネ伝 上下 エドマンド・ホワイト 河出書房新社

孤児、同性愛者、泥棒・・。ジャン・ジュネにつきまとうのは常にこんな言葉だ。と同時に薔薇、奇跡、恋など華麗な修飾語を持って語られる。ジュネの作品は「性」と「聖」が混在しながら「美」へと昇華されているのだ。

高校時代に夢中になって読んだジュネの伝記となれば、読むしかないよ。しかし、伝記とはいえ、ジュネの小説同様、さまざまなエピソードが絡まり、連なり、読みにくいこと・・。結局1カ月くらいかかりました。いや、凄いんだよ。ついていくのが大変なだけで・・。へとへと・・。

孤児として生まれたジュネは里子に出され郊外で育つが、その後軍隊に入り、各地を転々とする。そして盗みを働き、刑務所へ。しかし本を読むこと、書くことへの情熱は持ち続け、コクトーに認められて「花のノートルダム」でデビューする。内容が内容だけに秘密出版のような形となるが、非常に高く評価されサルトル、ボーボワール、ジャコメッティなどパリの名士たちとの交流を深めていくのだ。その後3作の小説を書いて、ジュネはスランプに陥る。名声はゆるぎないものとなっているが、小説が書けない。戯曲に突破口を見いだし「女中たち」「黒人たち」といった作品を発表。以降はアメリカのブラックパンサーや、パレスチナに共感を寄せ、支援活動を積極的に行う。80歳すぎで波乱万丈の人生を終える。(現在読んでいるポール・オースターのエッセイで、アメリカに来たジュネの通訳をやったと書いてあった。へえ〜へえ〜へえ〜)

驚いたのは孤児〜泥棒という経歴?を持つジュネだけれど、子供時代は客観的に見ると、それほど、悲惨なものではなかったということ。里子に出された先では里親にも可愛がられ、学校にも通い、成績優秀で上級職業学校にも進学することができたのだ。でも、そこで、結局逃げ出してしまい軍隊に入り、盗みを働き、刑務所へ・・というコースをたどる。なぜなんだ?と思うけど、それがジュネなのか。人間は環境ではなく、持って生まれたものに支配されるのか? 

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2004.03.29

■放送禁止歌  森達也 知恵の森文庫

岡林信康の「手紙」や「チューリップのアップリケ」、赤い鳥の「竹田の子守歌」など懐かしい曲たち。中学生の頃、よくラジオから流れていた。それがどうも「放送禁止」に指定されたというのもどこかで聞いたことがあったような気がする。
この本を読んで、実は「放送禁止」歌などはないということが明らかになった。
「好ましくない」が、放送する必要があれば自主判断でというガイドラインでしかなかったという。しかし、面倒なことはやらない、臭いものにフタということで意味・意義・意図を考える前に自主規制。かけないという方向にどんどん進んでいったということらしい。
本当に抗議があったのか? 規制しているのは誰か?つきつめていくとそんなものはどこにもなかった。
結局自分自身が作りだしたタブーだったのだ。放送禁止用語にしても同じだろうな。その言葉を使うことを無自覚に避けたり、言い換えするだけでは何の問題解決にもならないのだということ。

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2004.03.27

●Croquemadame&Hotcakes Tour at 尼崎アルカイックホール

3月26日 沢田研二のツアーが尼崎アルカイックホールでありました。
ここを読んでいただいてる方はほとんどご存知ないと思うけど、沢田研二は毎年、必ず全国ツアーを行っている。正月コンサートは東京・名古屋・大阪の3カ所のみだけど、新アルバムタイトルを冠にしたツアーは全国津々浦々30カ所以上で行われているのであります。毎年ね! (って、つい2年前までわたしも知らなかったが)で、今回も新アルバム「Croquemadame&Hotcakes」のツアーが行われたのです。スケジュールの都合でPart1とPart2に分かれておりまして、Part1の関西は高槻・尼崎・岸和田の3カ所。とまあ、説明はこのくらいにして、今回のツアーの感想。
沢田研二なのだからして、衣装は無茶苦茶コッています。2回+アンコール時と3回衣装が変わります。やりすぎ?といえるものすらありますが。前回のアルバムツアーの登場時の衣装は酋長さんでした。今回登場時は白とベージュ系でわりとおとなしめでしたが、次の衣装がワハハハ〜!緑の救命胴衣に襟巻きトカゲのような飾りつきで、途中でそれを膨らませたりなんかして。いえ、それで「憎みきれないろくでなし」とかのヒット曲を歌うのですよ。ふてぶてしく。さらにその緑の物体をぬぐと、ピエロ風市松模様のシャツです。道化てみせるという、その昔「TOKIO」でパラシュートを背負っちゃった沢田さんならでは開きなおりには気高さを感じてしまいました。思い直せば、その緑の衣装はシングル曲「オーガニック・オーガスム」を端的に表現している(花弁の中に顔があるといった風情)ともいえるのですよ。

今回、一番素晴らしかったのは「來タルベキ素敵」という曲。2000年に出したアルバムと同名の曲で、重厚で力強さにあふれ、曲も詞も本当に見事。ここ10年くらいの沢田氏のアルバムの中でのマイフェイバリット3の1曲です。生で聴けてこれは感激でした。

ところで、コンサートの2曲目が終わってMC中に、後方で騒ぎがありました。スタンディングしている人に後ろの人が「座れ!」と怒鳴っている。ステージの沢田氏の「不都合な人がいたら座りなさい」という言葉で全員着席したのですが、それ以降、立ったり座ったりの状態で忙しく、なんとなく盛り上がりに欠けた感じでした。
うーん、例えばそれほど好きじゃないアーティストのライブに行った時、例えば前の人が立って見えない場合、わたしなら別に何も言わずに座ってますけど、前の人にケンカふっかけてまで「見たい!」とは思わないです。音は聞こえるわけだし「見たい」と思うなら自分も立てばよいしね。「座れ」コールの人は、ただ「見たい」のでしょうかねえ?

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2004.03.25

□きょうのできごと

ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!ウザイ!
何がって、田中麗奈扮するマキだ。(田中麗奈の演技をこれ以外で見たことはないので、演技が下手なのかどうかはわからないが、あの表情のなさは気持ち悪い)役柄としてのマキもこんな女が側にいたら殴る!絶対。
というくらい腹立たしかった。

と、いきなり興奮して書いてしまいましたが、彼女が出ていないところは面白いんだよ。この落差が激しすぎる。京都の学生達の下宿の雰囲気、風体、会話懐かしさいっぱいで、今でもこんなの?と不思議に思えたくらい。男の子達がしゃべっているシーンはリアルでかつ、おかしい。
柏原君が好印象。池脇千鶴はやっぱり凄すぎ。「シンメトリー」君(←いい!)のしゃべりがメッセンジャーの黒田にそっくりだったなあ。出演者の関西弁は全体にそれほど違和感なく見られた。

距離感がちょっと、変な気がした。壁落ち男事件は堺東の出来事なんだけど、それを目撃した山本太郎が京都に現れること。

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2004.03.24

■ツ、イ、ラ、ク 姫野カオルコ 角川書店

女子中学生と教師河村の20年に渡る恋。
女子中学生隼子には共感できる部分が多々あるのだけど、やっぱり教師、河村に魅力を感じられないため、この「一生に一度の真実の恋」という点にひっかかりが・・・。まさに隼子が統子に言い放ったように「なんでまたあんな男」なのだ。
それが人は恋をするのではなく恋に落ちるということなのだろうけれど。「落ちた」時はまさに落ちた時だ。恋は化学反応なので、一瞬にしてそれは起こる。そして自覚できる。胸がきゅんとなるというのは、そういうことだ。ぶつかったり、驚いたりしたときに合った時に一目惚れというのは本当に起こるらしい。
でも化学反応なので長続きはしない、普通は。隼子と河村のように20年以上も保つことは奇跡だと思う。

むしろこの小説の面白さは周りの男の子と女の子の小学生・中学生時代の物語だろう。家が近所であるというだけでグループができ、人間関係が小学生から中学生へと成長するにしたがって関係が変わっていく様子が興味深いのだ。隼子は生真面目で一途で、夢見る少女だ。本や漫画や映画の空想の世界に一人で浸ることができるゆえに、他の女子からはちょと一線を引いてお高くとまっているようにも見える。本当はそれが恥ずかしいのに・・。好きなのはドラマの中の「カーク」と告白し、統子から馬鹿にしてるのと反応される辺りに二人の志向が出ていてすごく面白い。小学生であろうと中学生であろうと、人を思う気持ちの切なさは変わらない。むしろ経験がないため、今思えば信じられないほど些細なことで悩み、悲しみ、胸をいためていたことを思い出させてくれる。隼子の同級生のそれぞれの恋しい気持ちはほほ笑ましくもつらいのがわかる。
それにくらべて教師達は結構類型的なんだけど、小山内先生のキャラクターだけは強烈ですねー。

滋賀県?の方言の会話もすごくいきいきしてて、よかった。
「ごんのわく」という表現があるのですが、業がわく=腹が立つこと? これは私の地方でもいいます。なんか、方言同心円説に合致しているよね。

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2004.03.22

■地球に落ちてきた男 ウォルター・テヴィス 扶桑社

その昔映画は見たんだけど、印象に残っているのはラストの中折れ帽をかぶって酒(ジン)浸りになってるニュートン氏=ボウイの姿のみ。なるほど〜、こういうお話しだったのね。実はニュートン氏が「落ちてきた」理由をよく覚えていなかった。
とはいえ、SFではなく「孤独」で「疎外された」人物の物語として読むと、ニュートン氏だけでなく、家政婦も教授も同じく孤独な人なのだ。家政婦と教授は最期は一緒になるけれど、ニュートンはやはり孤独なまま・・・。やるせない。
映画は正直言ってあんまりよい出来ではなかったような気がするなあ。まあ、ボウイが出演した映画としては一番ハマリ役であったと思うけど。静謐な印象があるSFというか、数年前に「ガタカ」という映画があったけど、本を読んだ感じはこっちに近いかも。

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2004.03.18

□ドッグヴイル

始まる直前に3時間あると知って、気が遠くなった。気が遠くなって前半20分くらい、寝ました。いや、寝ては起き、また寝て・・状態だったんですけど。ナレーションが心地よい睡眠剤でした。

ドッグヴィルというわずか人口20ほどの村に迷いこんだグレース。彼女はどうやらギャングに追われているようだ。彼女を助けたのは小説家志望の青年トム。彼はグレースに村人たちに奉仕をすることで受け入れてもらうように提案する。次第に受け入れられていくグレースだが、いつしか彼女は村人たちの奴隷となっていく・・・。異分子が閉鎖的な共同体に現れ、排斥されるという話しはよくあるといえばよくあるテーマではある。村人たちは十分に醜悪だ。でもそれは人間全てが醜悪であるということだし、こんな人達を生かしといてはためにならないというのは人間みんな死ぬべきということになるでしょう。彼女が審判を行えるのは「権力」を与えられたからというのも、疑問だ。

興味深かったのは床に白線を引いただけの舞台劇のようなセットだ。それぞれの家が線を引いただけのスペースで現される。隣と隔てる壁はない。壁がないことによって、隣がある、外側があるということが表現されているわけなのだ。ストーリー自体も始めに大枠が提示される。これはプロローグと9章から構成される、って。しかも章ごとにあらすじが字幕で出てくる。あらすじを示すことによって、あらすじ以外のことを見ろといいう意図なのでありましょうが、正直、二度見たいとは思いませんねー。

タイトルバックにボウイの「ヤングアメリカン」が流れたのとスチル写真の生々しさ、そしてカトリン・カートリッジに捧げるという献辞が衝撃だったかも・・。(お亡くなりになったのですね。彼女は結構好きな女優さんでした)

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2004.03.12

●David Bowie Reality Tour at Osaka

おお、まさかこれほどよいとは。ストーンズにはほとんど盛り上がることができなかったけど、やっぱりストーンズに対してと、ボウイでは自分の聴き込み度が全然違うというのがわかった。
高校時代二番目によく聴いていただけのことはある。(一番はLou Reed およびVelvet)ボウイが登場したら、気持ちはいきなりハイテンションになってしまった。

席は正面スタンドだったので、あんまりよく見えなかったけど、遠目からの姿は20年前とほとんど変わらない。やっぱりこれは偉大なことだと思う。(沢田研二は別人だものなあ)そして声もまた、ほとんど変わってない。凄いうまいってわけではないけど、ボウイ節がさえ渡る。声量も衰えてない。
アンコールのZiggy Stardustからの三曲は感涙もの。最後の"Ziggy played the guita"のフレーズのところは「神!」って思った。

しかし・・それはともかく、何で前座を入れるのだろう? 客はボウイを聴きに行ってるので、別にファンでもなんでもない人のプレイを見たいわけではない。「早く終わらせます」と前座の人はいうし・・。それならやるなよ〜。というか、仮に前座が好きでもその人だけのライブを見ればよいわけだし。
(引っ込めという声もあったが、反対に前座のファンで、前座だけを見て帰るというとんでもないヤツもいたりするらしい。それってもっとひどい)前座が引っ込んで、セットチェンジして・・という間にテンション下がるし。結局開始時間は遅れて終電ギリギリだし。いいことなんてひとつも思いつかないが。(ただ、会場で知りあいにあって、その人は前座があると知らず、仕事で遅れて入ったら、丁度はじまるところでラッキーと言ってたが)

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2004.03.11

□レジェンド・オブ・メキシコ

あはは〜。面白いじゃん〜!
キル・ビル好きな人にはおすすめでしょう。
出てくる役者の濃すぎる顔触れにもニヤニヤ。元FBI捜査官ラミレスがなかなかいい味だったと思います。
ストーリーもクーデター計画とそれを裏であやつるCIA捜査官サンズの計画に、将軍に妻と子を殺され復讐を誓うエルマリアッチの事情を回想シーンをうまく使ってわかりやすく仕立ててくれてたと思う。
CIA捜査官の色々なギミックも笑えるのだけど、義手もただのおふざけと思っていたら、ちゃんんと活かされたのがエライ。
ラテンギターの音色が哀愁を帯びてなかなか泣かせます。「うらみ節」が流れるキル・ビルに通じるよね。

「死者の日」のパレードが見られたのがめっけもの。へえ、こんななのね。メキシコの風景(&人々)もよかったなあ。

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2004.03.09

■ローマ人の物語XII 迷走する帝国 塩野七生 新潮社

全15巻予定といわれている「ローマ人の物語」も12巻目。前巻「終わりのはじまり」で語られたようにこれ以降ローマ帝国は衰退していく。3世紀のローマは軍人皇帝の時代で73年間に22人の皇帝が乱立する。(知ってるいる名前といえばカラカラとヘリオガバルスくらいだな私は)中には在位1年も立たず殺された皇帝もいて、まさに下克上というか、戦国時代。蛮族の侵入、ペルシャの侵攻など西も東も頭の痛い問題が山積み。ついにはローマ帝国が一時的に3分割されてしまうという事態に。人々の心の荒廃も相当なもので、そこにキリスト教が入り込んでいく。
とまあ、ざっとこんな感じですねえ。皇帝も大変ですねえ。割に善政を行ったかと思うと、すごいつまんない理由で殺されちゃったり、落雷で亡くなったり・・・。ヘリオ君は「ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキスト」というアルトーの小説で美しく描かれているのだけど、この本の写真をみて、がっくし・・(^_^;)どこが美少年やねん!?
キリスト教との関係では平安時代の末法思想を思い出します。現世に絶望すると「あの世」での幸せを約束してくれる宗教にすがりたくなるんですね。
またとりとめのない感想になってしまったよ。

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2004.03.03

■ジュネ伝

実は相当前から読んでいるだけど、やっと上巻を読み終えた。
下巻に突入する前に「ローマ人の物語」読むので、感想はまた後日かきまする〜。

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2004.03.01

●CROQUEMADAME & HOTCAKES

というのは沢田研二の新アルバムのタイトルですね。
クロックマダムというのは食パンの上に目玉焼きがのってる食べ物です。(クロックムッシュはチーズがのってる)このジャケットというか、CDケースはタイトルそのまんま、本物そっくりの食パンとホットケーキ(シングル)です。ぷにぷにしています。喫茶店で取りだしたら「お客様、お持ち込みはおやめください」とか言われそうです。しかしアルバムの内容とは全く関係ありません。(爆)

シングルタイトルは「オーガニック・オーガスム」といいます。
発売前、タイトルだけ発表になったとき、ファンの間で、エロ!?それともエコ!?と期待と不安が高まったものでしたが、おお、なんとしっかりエロっておりました。これからは「地球に優しいエロ」でまいりましょうということ? 
カップリングの「届かない花々」というのもなかなかよろしいんです。曲調はちょい、ジョン・レノンのソロを思い浮かべたりします。70年代のロックっぽいです。

以下アルバム全曲感想

●オーガニック・オーガスム
●whisper
この出だしは洋楽の何かに似ている・・けど思い出せない。
「寄せっ・て・よぉ〜」の辺りがたまりません。
●カリスマ
「6番目の憂鬱」のあたりを思いだすな。土屋昌巳作曲
●届かない花々
のイントロは一瞬「來タルベキ素敵」を思いだすでもこの曲はいいなあ。上久保さんヤッタネ〜。
●しあわせの悲しみ
「しびれ・くびれ・デンジャラスー」のところがなんといっても印象的
●G
この曲だけどうも鼻声のような気がする。「G」って重力のことなんだね。なるほど。
●夢の日常
ひゃっほ〜。やっぱり吉田光の曲は好きだなあ。(全曲、吉田光でもよいと思ってしまう)過剰なほど上がったり下がったりするメロディ。「風の日はつ〜らいな〜」のところや「笑いあえる夢の日常、笑いあえない非情〜」こういう技巧たっぷりの曲を歌いこなせるのはさすがだなあ。
しかし、歌詞がすごいので、一体何があったのかと勘ぐりたくなります。ギターも泣いてるって感じです。
●感情ドライブ
アルバム「バッドチューニング」の「マダムX」「アンドロメダ」「世紀末ブルース」のあたりの疾走感、ドライブ感、切迫感を思いだす。すごいです。
●彼方の空へ
そうそう。イントロが「バッドチューニング」なんですね。すごい軽快で元気ソングのように聞こえるけど、実は亡くなった人を思う歌。
●PinpointでLOVE
タイトルからは勢いのよいアップテンポの曲を想像していたけど、バラードなのであった。いきなり「はらり〜」ときちゃう。このくらいのテンポの曲はジュリーの声の美しさをあまりにも心地よくてとろけそうになります。終わり方が「來タルベキ素敵」に似てるかも。

結構初めて聴いた時は、何かに似てるとか、色々ごちゃごちゃ思ったのだけど、しかし、アルバムとしてのまとまりがすごくよくて、全体として「來タルベキ素敵」以来のベストアルバムだと思う。
まとまりがいいと書いたけど、これはこじんまりしているということではなく、構成がよく、バランスがよいということ。今回作曲陣がバラエティに富んでいるということもポイントかと思ったり。いつものジュリー、白井良明、+だれかの3人だと、どうしても平板な印象になりがちだったけど、今回は他に土屋昌巳、吉田光、上久保純、浜圭介、八島順一の7名の曲が揃っている。曲が多様なためカッコイイジュリー、エロティクなジュリー、ロックなジュリー、切ないジュリーなど、など、待ち望んでいたジュリーがぎっしり詰まっている感じがあるのだろう。
私は沢田さんの「U」音、特に「RU」音が好きなんだけど、最近のアルバムではこの魅力がもうひとつだった。でも今回はしっかり感じられし、
それと「i」音も素敵ということに気がついたけど、このアルバムはそれも堪能できるのです。

たくさんの人に聴いてもらいたいなあと切に思います。
しかし、パッケージがネックだわな。やっぱり。フツーのCDケース入りの普及盤を出す気はないだろうか???

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□アカデミー賞

なーんだか全く番狂わせのない予想通りの結果で、面白くなかったなあ。
指輪がノミネート部門全賞受賞。主演・助演両賞ともゴールデングローブと同じだし〜。
「シービスケット」が全滅というのがちょっと残念よ。

ジョニーはヴァネッサはもちろんだけど、ママンも同伴してたところが母思いらしくて、らしい。
髪形はなぜか前髪パラリで、ツーマッチな気がいたしました。

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