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2004.02.05

真実のマレーネ・ディ-トリッヒ

マレーネ・ディートリッヒの誕生からその死までを、多くの証言を交えてオーソドックスな手法で描いたドキュメンタリー。マキシミリアン・シェル監督の「マレーネ」を見たり、マレーネの自伝、娘(この映画にも出演)による伝記なども読んでいるので内容的には、ふんふんという感じで「真実の〜」という邦題の割には特に驚きや発見はなかったですね。(あくまで映画としてね)

ディートリッヒとガルボは、並び称される女優だけど、私はディートリッヒの方が好きだな。映画の中でマレーネは「魔性と母性が共存するというような表現をしていたけれど、この二面性が人を惹きつけるのだろう。ガルボはどの顔をみてもガルボだけど、マレーネは絶世の美女に見えるかと思うと、気のいいおばちゃんにしか見えない時もある。これが魅力なんだと思う。
実は一時ガルボとマレーネは隣に住んでいたことがあるそうです。恋人であったジャン・ギャバンと同棲していたマレーネ宅を、ガルボがのぞき見してたって。
ギャバンとのエピソードはなかなか泣けるものがある。終戦直後、凱旋更新をする戦車隊長ギャバンを探して走り寄るディートリッヒ。彼女もまた、反ナチスのため米軍慰問に前線を飛び回っていたのだった。(そして各国から勲章を授与されている)
彼女の生涯でもこの戦争中の活躍がハイライトとなるのでしょう。ドイツ生まれながら、ヒトラーを嫌い、ドイツからは「裏切り者」と呼ばれた。(この辺りはレニ・リーフェンシュタールとも対照的)でも最後まで彼女はドイツ人(プロシア人)であることに誇りを持って、テルアビブでのコンサートでは「ドイツ語」で歌うことにこだわった。

それから彼女と夫との関係もなかなか面白い。ギャバンを初め多くの恋をしたディートリッヒだけれど、ドイツ時代に結婚した夫とは離婚せず、生涯深い絆で結ばれていた。早くに父を亡くした彼女の父代わりだったのかもしれないけれど、彼女のことを信じ、励まし続けた夫は凄いですなー。

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