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April 2003

2003.04.28

陽気なギャングが地球を回す 伊坂幸太郎 詳伝社ノンノベル

伊坂幸太郎3作目
嘘を見抜く男、饒舌男、スリの天才、体内時計を持つ女の4人組が「ロマンを求めて」銀行強盗。
楽しい、可笑しい、面白い。4人の才能が見事にコーディネートされて、強盗まんまと大成功!?
ところが・・。

楽しめました。上手い。出てくるもの・ことに全然無駄がないのですね。
最後まできっちり落とし前をつけているのは職人芸だなーと思います。

でも「オーデュボンの祈り」を読んだときのような、
すごい世界を作っちゃったんですね、的な驚きはなく、
例えば真保裕一の「奪取」を思い出したりするのだった。
「奪取」は大好きなので、それはそれでよいのですが、
伊坂幸太郎ならでは、って感じがちょっと少なかったようにも
思うのでした。

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2003.04.26

ラッシュライフ 伊坂幸太郎 新潮社

エッシャーの絵をモチーフに、人と人の奇妙な巡り合わせを
描く。「オーデュボン」とはまた違ったひとつの世界を作ってるなあと思う。
登場人物の造形もいいんです。いそうでいなさそうで、
でもいそうな人びと。

色んなエピソードが時間と空間をうまくばらして積み重ねて
あるので、え、あの時のアレが、おお? なんて感じで
読んでて楽しいし、もう一回最初から読み直したくなります。


ちょっと中途半端なエピソードもあるような気もするけど
読後感が爽やかなので○。

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2003.04.23

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎 新潮社

「陽気なギャングが地球を救う」が巷で噂の伊坂幸太郎。
このデビュー作「オーデュボンの祈り」も不思議なタイトルだ。

ある日目覚めたら、100年以上も鎖国!?をしているという萩島にいた青年。
彼はコンビニ強盗を働き、逮捕された後逃げているところをこの島の
男に連れてこられたのだ。
その島では未来を知っているかかしの優午が住民の心の支えだった。
「この島にはないものがひとつだけある」と優午は話す・・。

なーんかよかったわー。
作者がベネックスやクリストリッツアの映画が好きというのにとても納得。
ちょっと変わった住民たち。犬に似たペンキ塗、熊に似た貿易男、妻を亡くして以来
反対のことしかしゃべらない画家、鳥と友達の足の悪い男、太り過ぎて動けない女性、
殺し屋の桜・・など。彼らと青年の会話がまたいい。
途中まで何がなにやら、なのだけど、その漠然とした感じが心地よい。
どこに連れていかれるのかわくわくする、そういった感じの小説です。

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2003.04.21

ビターメモリー

つづく)って書いたけど、


保険金詐欺の話は、こういう具合になったのか・・。
うーん、ちょっと無理ある犯人なのでは? と思った。

構成と登場人物が複雑にからみすぎて、
疲れました。



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2003.04.17

ビター・メモリー サラ・パレツキー 早川書房

まだ途中です。

ちゃんとシリーズを読んでいないから、人間関係が把握
できなかったし。

前半部分のホロコーストの生き残りの男性を
長年の友人であるロティが恐れる話しと保険金詐欺事件の
話しが入り組んでて、何がどうなっているのかイライラ。
間にはロティの昔語りがあるし。

半分過ぎてからようやく面白くなってきた。

つづく

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2003.04.14

権現の踊り子 町田康

うーん。町田康。
「くっすん大黒」を読んだときは衝撃的だったけどね。
独特のリズム感がとても心地よかった。

しかし、最近はちょっとつらいです。

短編集ですが標題作の「権現の踊り子」は最後はすんごいシュールな話しになっています。映画「鉄男I」くらい。

最後の「逆水戸」の展開はもしかして誰もが一度は考えたことが
あるかもです。(笑)

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2003.04.10

夏化粧 池上永一 文芸春秋

おおおおおお。面白かったよ~!
面白くてそして切ないよ~。

産婆にまじないをかけられ他の人から見えなくなってしまった息子。
そのまじないをとくためには「陰」の世界に行き7つの願いを集めなくてはならない。
津奈美は毎晩命がけで願いを集めに出かける。

町中の赤ちゃんにとんでもないまじないをかける産婆。
願い集めの津奈美のライバルとなる謎のおばはん。
とっぴな想像力を持った女の子。世界一早い女。
星見岩の謎を解くために生涯を捧げるオジイと
池上永一らしい無茶苦茶なキャラクター、が登場する。
しかし、この無茶苦茶でとんでもない設定とキャラクターが最後に
ひとつに収斂していくところは感動的。

とてもすがすがしく、美しい物語だった。

(元書いてたのがみつからなかたので、思い出し思い出し書いたら
勢いがなくなったなあ)

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2003.04.09

夏化粧 池上永一 

あれ?
前書いたつもりなのに、アップされてない・・。
登録しそこねたのかな。

ちょっくら探してこないと。

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ミステリアス学園 鯨統一郎 光文社

大学のミステリ研究会が舞台の連作小説。
その中に推理小説の歴史やら本格の定義やら
トリックのパターンの解説などが折り込まれているので、
ミステリ入門ガイドとしても読める(かも)

そして全ての推理小説のトリックを暴いた一言。
「被害者を殺害したのは犯人である」
あははは。あはは。

また読んでしまった。鯨統一郎
なぜ、図書館は律義にこの人の本を入れてくれるのかしら?
誰かファンがいるのだろうか?
この本よりもこちらの方が謎であります。

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2003.04.04

蚊トンボ白鬚の冒険  藤原伊織  講談社

なんなんだ。なんなんだ。
私はあんまり藤原伊織が好きではなく「テロリストのパラソル」を読んだ時に
垣間見えた「団塊」世代の説教・蘊蓄臭さがどうも馴染めなくて。
今回知り合いの大推薦を受けて読んでみました。

残り20ページくらいまでは、面白く読んでいたんですよ。

若干20歳の配管工達男の頭ン中に棲みついた蚊トンボ。
筋力を瞬間的に強化して彼に超人的な力を与える。
達男はたまたま巻き込まれたヤクザがらみの経済戦争の
渦中の人となるのであった。

蚊トンボが頭の中に棲みつくというトンデモナサは別によい。
達男が知りあうお嬢さんが藤原氏の好きな「トンデル」女(古ッ)タイプなのも別によい。
事件に巻き込まれるきっかけとなった黒木の幼少のエピソードのわざとらしさも別によい。
ゴリラやくざが元○○○で○○ともつながりがあるというのもまあよい。
お嬢さんの元恋人って、なんだか作者本人がモデルみたいだ~と思えたことも、まあよい。

蚊トンボと交わす会話もそれなりに楽しく読めました。

しかーしわからんのが赤目だよ。赤目。
なんなの~。これ? こいつ。
一体何がやりたかったのか全然わからないよ。
こいつが出てきて全て無茶苦茶ではない?
だって、これじゃあ、ホラーじゃない?

そしてラストがあれだ・・・無言。

とにかくこのような終わり方に対し、私は断固異議を唱えたいです。
ブチ壊しヤン!

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2003.04.01

サイレント・ジョー T・ジェファーソン・パーカー 早川書房

幼いころ父に硫酸をかけられ顔面にひどい傷を負った少年ジョー。
施設に引き取られ、政治家の養子になる。その後は義父の右腕となり
保安官補として働いている。しかしある日、義父は襲撃され、ジョーの目の前で銃殺される。
一体なぜ? 犯人を追う過程で明らかになる義父の裏の顔・・・。

読むのに結構手間取りました。渋い・渋いですねー。
とても24歳の青年の物語とは思えないほどです。

ジョー君、幸せになってくださいと祈らずにはおれません。

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トカジノフ・トカジャンゴ 戸梶圭太 角川書店

「トカジノフ」と「トカジャンゴ」2冊まとめて
読んだんですが。

見事にほとんど覚えていないです。(笑)
トカジャンゴの方が面白かったような気がするけど。
私は戸梶さんには、長編を書いていただきたいです。

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