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2002.11.21

ダーク 桐野夏生 講談社

ミロシリーズがこんな風に着地するなんて、
想像もしなかったなー。
後半のすごい展開にひきこまれて結局昨晩で、
全部読んでしまった。

「玉蘭」「ローズガーデン」がなんだかわけわからず、
中途半端で面白くなかったけど、
「ダーク」のための習作だったのか、って感じです。

見事「ダーク」で結実しました。
すごいです。
いいです。
圧巻です。


ミロが裏切る、トモさんも裏切る。
兄弟が、親友が、親子が互いに互いを裏切り続ける・・・。

登場人物の裏切りは、作者の読者への裏切りだ。
ミロはこんな女だった、善三はこんな男だった。
読者のそんな思いを込みを桐野夏生はどんどん裏切っていく。

登場人物自身さえ、私は、俺はこんな人間だったのかと
発見して驚いている。
きっと、桐野夏生自身さえ、驚いているのかもしれないな。

人間ってものすごい多面体だと今さらながら思うのでした。

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